昔(なんて言ったら悪いかな)、「仮面ライダー·クウガ」という番組があって、家の長男(まだ三才になっていなかったはず)と私と旦那はすごいファンでした。

そう、あのオダギリジョーさんの出世作ですね。

その中に怪人が使うグロンギ語(有名ですよね)と言うのがあるのですが、これが面白くて家の中では一時期「グロンギ語」で会話が成り立っていました。

例えば、人間は「リント」とか、怪人は「グロンギ」とか。

(その程度か)は「ゾン·デギゾバ」で、(その程度かクウガ)は「ゾン·デギゾバ·クウガ」とか、(やってやる)は「ジャ·デデ·ジャス」で、(手を出すな。オレがやる)は「デゾザ·グバ·ゴセグ·ジャス」とか。

(これでとどめだ)は「ボセゼ·ドゾレザ」とか、(なんだと)は「バンザ·ド」[←これは分かりやすい]とか、(ゲームの再開だな)は「ゲゲルン·ガギザ·ギザバ」とか。

あっ、ちなみに怪人達にとって人間を殺すのはゲームで、ゲームは「ゲゲル」だったな。

あと好きだったのは(驚異のジャンパー、ズ·バズー·バだ)が「キョクギン·ジャンママ·ズ·バズー·バ·ザ。」と

(驚異のライダー、ゴ·バダーバだ。)が

「キョクギン·サギザザ·ゴ·バダーバ·ザ。」でした。

この二人の怪人はバッタ種怪人で双子なんだけど、レベルが違うんですね。

どういうことかと言うと、怪人は弱い方から強い方までに「ズ」「メ」「ゴ」とレベルを変えて行くのだけれど、同じ双子でも「ズ·バズー·バ」と「ゴ·バダー·バ」はレベルが違う。お兄さんの「ゴ」の方がずっと強いわけです。

あと「ラ」という怪人が二人。「ヌ」という怪人が一人。これは別にクウガと戦わない特別なパターン。そしてラスボスが「ン」で

「ン·ダグバ·ゼバ」というのがいました。

息子は中でも「ゴ·ガメゴ·レ」というカメ種怪人が好きで、保育園に通っていたにもかかわらず、一日3~4回は繰り返しビデオを見ていて親ごと全部覚えてしまう回でしたね。

もちろん、保育園の上履きはクウガのマークを描いて、服はクウガのトレーナーを毎日着ていました。一着しかなかったので、保育園から帰ると急いで洗って朝までには乾かす、という忙しいことをやっていました。大変だったけど、楽しかったですね。

そして、息子がそこらじゅうから「とうっ!」と言いながら飛び降りるので恐かった。

子供達は「クウガ」に、お母さん達は「五代雄介」を演じるオダギリジョーさんに夢中でした。私も好き過ぎて、関係ないのに

オダギリジョーのセーターブック」まで買いました。今でもあります。

私の母はコウモリ種怪人の「ズ·ゴウマ·グ」が好きでした。お風呂場にはクモ種怪人の「ズ·グムン·バ」のシールが張ってありました。

その嵐のような「クウガブーム」が去ると、息子はなぜか「ブルース・リー」に夢中になっていくわけで、今度は「アチョー!」の日々です。もちろん、それに出てくる言葉は世界中の沢山の人が知っているので私が書くことではありませんが、中川翔子さんに少し近付く息子でした。

でも、親の方は子供と違ってなかなか切り替えが出来ず、今でも「バンザ·ド」(なんだと)と「ジャ·デデ·ジャス」(やってやる)は出ちゃいます。